手術をすることになりました。色々と心配です…手術リスクについて

はじめての手術の場合、自分の体にメスが入って…と想像するだけで怖いと思う人は多いです。過去と比較すると医療水準が高くなってきており安全に手術が行われるようになってきています。しかし、100%の安全が保証された手術は残念ながらありません。 ある一定確率で良くないことが起こる可能性があり、手術合併症・有害事象などと言われています。こわい話になってしまいますが、今回は手術にともなう危険性リスクについて説明していきます。

まとめ

・100%安全な手術は残念ながらない。
・手術に限らず医療行為には様々なリスクがある
・手術前後・手術操作など様々なリスクがある

医療行為にはリスクが付きもの

基本的には医療行為というものには、手術以外にも様々なリスクがついて回ってきます。例えば、造影剤を使用した検査(造影CT検査など)の場合、造影剤の使用によるアレルギー反応など引き起こす可能性があります。また、手術で出血多量になった場合に行う輸血という行為にもリスクがあります。頻繁におこなわれますが、採血のための末梢静脈穿刺にも、神経損傷・出血・血腫などのリスクが伴います。
とくに何もないことが多く問題になることは少ないですが、人に何かしらの介入する医療行為にはリスクが付きものです。いくら注意して行っても、ある一定確率で何かしらの良くないことが起こってしまいます。

手術までの流れ

手術までの流れとしては、点滴のための静脈路確保のための静脈穿刺、術中の尿路確保尿量確認のために尿カテーテル留置、心電図・血圧計・深部体温計など装着してバイタル測定、手術体制に姿勢を整えたりして、手術向けて準備が行われます。そして、麻酔がかかって手術という流れになります。
その各種準備のための医療行為も、それぞれリスクがあります。 また、手術室に入る前にも絶食・絶飲食になったり、必要があれば前処置として、浣腸や下剤を使用した腸処置、剃毛、経腟操作の手術の場合は子宮頸管拡張処置など行う場合があります。

手術操作に伴う合併症

手術といっても種類が沢山あります。ここでは主に婦人科で行われる子宮・卵巣に対する腹部手術に関してのリスクについて説明していきます。
婦人科であれば、子宮周囲の臓器である膀胱・尿管・腸などの周囲臓器損傷の可能性があります。腸をもし損傷した場合は、外科の先生に修復を依頼します。腸の損傷部位によっては、人工肛門が必要となる場合があります。また、膀胱・尿管という、おしっこの通り道を損傷した場合は、泌尿器の先生に修復を依頼します。場合によっては、腎瘻・人工膀胱・尿管ステント留置など要する場合があります。
また、子宮は血流豊富な臓器であり、とくに妊娠中の手術となる帝王切開では、出血量が多くなる場合があります。また、血管損傷などによっても出血が多くなる場合があり、血圧など血行動態が不安定となる場合は輸血を行う場合があります。 

キズの部分に感染を起こすと創部感染、腹部術後の腹腔内感染、尿カテ留置などに伴う尿路感染・人工呼吸器管理や喀痰に伴う肺炎気管支炎など各種感染症を引き起こす場合があります。とくに術後膿瘍形成した場合は再手術を要することがあります。
お腹の中が大丈夫なことを確認してから、閉腹して閉創しますが、後から腹腔内出血が起こること等あります。出血量が多い場合は、止血のために再手術となることがあります。
また、術後の痛みは大なり小なりほぼ必発です。快適に術後も過ごすために、疼痛コントロールが重要になってきます。
また手術前後で起こりうる合併症もあり、今後紹介していきたいと思います。

まとめ

残念ながら100%安全な手術はありません。手術に限らず医療行為には様々なリスクがあります。手術操作以外にも手術前後には様々な医療行為が必要であり、それらにリスクが付いて回ります。こわい話もありますが、とくに問題なく手術が終わる事の方が多いです。
しかし、ある一定確率で起こりうるものです。リスクをしっかりと認識し、少しでも合併症が減るよう努め、安全な手術を提供していきたいと思います。

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投稿者: babatti3

 はじめまして。私は産婦人科医として総合病院で働いております。  女性の健康上の問題があったとき、なかなか人に相談できないこともあるかと思います。たとえば、「妊活したいが何をすればいいの?」、「妊娠したかもしれないがどうすればいいの?」、「妊娠中にやってはいけないことは?」「月経の量が多いですが大丈夫ですか?」「更年期症状が気になります」など様々な悩みがあります。  日々の診療で培われた知識・経験などを活かして、すべての女性の健康上の悩みに対して手助けとなるような情報を発信していきたいと思っております。  また2児のパパでもあり子育て世代にとって有益な情報や、趣味のジョギングに関する情報なども発信していきたいです。よろしくお願いします。

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